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講師から一言

講師から一言

  • 2021年4月

    • 2021年3月

      A君のこと
      2021/04/13
       仮にA君とします。高1から私の塾に来ました。通い始めてから数回経過した時点でA君の方から「数学の教科書を使い、学校の授業より少しだけ先を学習しておきたい。」という申し出がありました。
        ところで、私の塾での方針は、塾での勉強の仕方は100%生徒に委ねるというものです。学校や自宅学習をする中で解らなかった事を生徒が用意して来て、それに答えるというのが、私の塾での基本的スタイルです。実際には、進学校での教材、問題集ですが、学校で与えられたものを全て完璧にこなせば、どの大学でも入れるというものになっています。多くの生徒はそれらの問題集を完璧にはこなせていないというのが実情です。多くの生徒が中途半端にやっているだけですから、穴がありをます。その穴を突かれれば、当然出来ないということになります。「少しだけ先」というのがみそですね。余り先に進め過ぎても、内容が深まらないままでは意味がないです。
       A君の場合、やった分野に関しては、完璧を目指して、相当な難問もやっていました。教科書と並行して、問題集(これは、どの学校でも使用し教科書準拠)、青チャートが学校での課題書でした。与えられた教材だけでは1年の終わり頃には、やることがなくなってしまい、数学と生物に関しては入試問題を解きまくっていました。
       基本を身に付けるには、基本問題、公式を当て嵌めるだけの易しい問題だけをやっていてはダメです。難問をやらなければいけません。難問というのは、こちらが分かっていると勘違いしていることの盲点を突いて来るので、それに答えることによって、初めて本質が見えてくる。公式の本当の意味,意義、概念の理解が深まって行くことになります。なお、生物、化学で受験すると早期から決めていたので、物理は適当に手抜きしてやってたようでした。
        ところで、A君は2年迄で当塾を辞めてしまいました。やることが無くなってしまったという訳ではないでしょうが、自分で出来る。誰か教わる必要ないというのが正直な処と思われます。そして、それもありかなと私は感じています。自分で出来るという自信があるのならば、塾や予備校に行く必要は本来ありません。元々A君は私の塾に来る迄、塾とか予備校というものに通ったことはなかったということでした。要するに出来る子としてずっと生きて来て、塾の必要性を感じなかったということだったのでしょう。その後、学校の授業と自学自習だけで、合格しました。それでも2年間、私の塾に通って来たので、それなりに意味があると彼なりに思っていたのかと好意的に解釈しておきます。A君には特に難しいことを教えた訳ではありません。教科書の内容と時折、本人が気になる問題を持ってくる程度です。但し、公式の本質に関わること、意義、概念に関して詳しく説明したつもりです。 
       どういう形でも構わないので、自分なりのスタイルで私という講師、塾を利用して頂ければ良いと思っています。私の役割というのはコーチですから。マラソンのトレーニングにおいて、コーチがバイクで伴走しているのと同様です。実際に走るのは本人ですし、努力するのも本人ですが、コーチとして的確なアドバイスが出来ればと念じています。
       あえて、付け加えるのならば、彼が名古屋大学医学部に合格出来たのは、彼の頭が元々良かったから。標準を遥かに超えていたからであって、私の塾に来たからではありません。勉強するにあたって、私はA君の背中を少しばかり押してあげただけです。
      A君のこと
      A君のこと

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